Aug. 30 - Sep. 3, 2007 Yokohama Japan
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■KOH太郎のコンノゼ旅情

中西広太郎
[2002 コンノゼ]

書き手の感性や公開当時の世情などを尊重し、以下の文章はその内容を改変せずに掲載しております。
そのため、一部に不適切な表現やリンク切れの可能性がございますが、あらかじめご了承ください。



初日(8月28日、水曜日)

 日本とは約17時間の時差があると思いきや、サマータイムの影響で1時間ほど時が進んでいるようで、カリフォルニア州サンノゼの時刻は日本時間から16時間さかのぼることになるらしい。16時間程度の時差で季節までが入れ替わるはずもなく、当然のように暑い、湿気がないだけが救いのような日差しの中『日本2007』スタッフ一行はホテルに向かうこととなる。
 ホテル『HILTON』。
 ワールドコンの会場に直結した、これから世話になる借宿だ。諸外国の右も左もわからない、私や飯居のような新参者にはそこに入るだけでもちょっとした冒険だが、スイスイ入っていく先輩方につられてチェックイン。学生時代に作っていたクレジットカードがよもやこんな形で役立つとは……。

 行きの飛行機で寝付けなかった私は、ちょっと時間をもらって自室で休憩。小一時間ほどして部屋の電話が鳴る。相手は安井さんと白土さん。自分たちの到着が遅れるから「先にボランティアの仕事に入ってくれ」という内容だが、ここできちんと話さなかったミスが出た。寝起きだった私は、とにかく自分達の監督をしてくれる人の名前を聞き取って、飯居とともに開会前日の受付に乗り込んだ。
 大勢のアメリカンに萎縮する気持ちを叱咤して受付へ。真っ先にカウンターに立ってくれた飯居の存在は心強かったが、お互いに英語ド素人という事実に変わりはない。持っていた和英・英和辞書を用い、紙にまで書き、どうにか自分達のこと、自分達の希望を伝えようとしたものの、結果はさんざん。結局のところ、監督役の名前(スペル)をメモることを疎かにしたのがそもそもの、そして最大の失点となったわけだ。
 もうすぐ安井さんが着くのでそれから相談する、という旨を伝えて、その場を離れる。後で聞いた話によると「なんだったんだ、あの日本人は?」という印象を与えてしまったらしい。猛省。

 その日の晩に食べたハンバーガーは美味かった。
 でもお腹には重かった。


2日目(8月29日、木曜日)

 猛省したばかりであるにも関わらず、またしてもどでかいミスをしてしまう。金額に換算すると$200のミスだ。何の額かというと、コンノゼ参加者が持つIDパスの値段だ……と、ここまで言えばおわかりいただけると思う。
 私は昨夜もらったばかりのIDを無くしました。
 無くした旨を受付に伝えると、「再登録してもらうしかない」と言われてやむを得ずカードで$200を払い、再登録(パスポート必須)。風呂に入るとき以外は絶対に放すもんか! と決意して、新しいIDを身につける。八谷さん、皆さん、ご面倒をおかけしました。

 ボランティアスタッフとしての登録も済ませて、これからひと仕事……という段階で囁かれていた話によると、ボランティアスタッフは事前にサイト内で自分の役割を選び、登録しておく必要があるとのこと。雑用という項目はなく、それに挑んだ白土さんの話によると、向こうから指示されることはなく、自分で見つけてやるというシステムだったとか。私や飯居には無理そうだと言われたが、その内容なら頷ける。何もはっきりしない、わからない、会話すら満足にできない状況で動き回ることほど恐ろしいモノも他にない。

 井上さんに勧められてオープニングを見に行った。
 でも会場に着いた途端に終了した……
Have a good time!

 後でパーティー用の荷物の運び出しがあるとかで、白土さんと飯居と待ち合わせしたものの、場所を間違えたのか一向に合流する気配なし。以後1時間ほど、井手さんとともにHiltonとFairmont、両ホテル間を行き来する。空気が乾燥してるため汗をかくことはなかったが、非常に喉が渇く。水の大切さが身にしみた。

 その日の晩、疲れて寝入った飯居を置いて、白土さんと共にパーティーに参加する。UKとコスプレコンのパーティーを見回って「こうやってお知り合いを作っていくのだよ」という見本を見せてもらう。要するに自分から進んで会話をするということなのだが……ダメだ、私のレベルではマネできない。
 白土さんの泊まっている部屋に戻り、小休止した後、単身パーティーに挑む決意をする。が、英語ド素人の自分が白土さんのように会話できるはずもない。どうするか? 考えていると、エレベーター内で声をかけられた。
 それが私とルリアン(ユリコ)との出会いだった。
 うわ、声かけられた、どないしよ……とは思ったが、逃げ場があるわけでもなし、それ以前にまたとない好機だし。覚悟を決めて、私は持ってきていた紙とペンと辞書を取り出した。
I can’t speak English well.But I can write it a little
というようなことを言ってみると、伝わった!
 UKのパーティー内で『会話』していると、いつの間にか周りには『日本2007』の先輩方がいて「頑張ってるねえ」と言ってくれた上に、電子辞書(英和・和英・広辞苑機能付き)まで貸してくれた。

 八谷さん曰く「これがワールドコンの醍醐味なんですよ」
 うん。私もその通りだと思います。


3日目(8月30日、金曜日)

 ここに来た本来の目的を忘れるわけにもいかない。しかし前述したとおり、現地のボランティアスタッフは相当にキツイらしい。主に人手が要るのは「始まる前と終わった後」だということで、始まってしまった今となっては、いるだけで邪魔になりかねないというのが実情……ということで、私や飯居は『日本2007』ブースに回ることになる。

 この日、今岡さんに言われてみて、改めてこのワールドコンというものを自分なりに見てみようという気になった。といっても何をどう見ればいいのやら。とにかく、考えていても始まらない。手始めにアートショーの部屋に行ってみる。
 広さは……それでもホールと呼べるぐらいはある。展示用の板(米国人成人男性の頭ほどの高さ)は大まかに四つの区画に分かれて並べられ、車椅子での出入りも考慮しているらしく、どれだけ入り組んだ場所に入っても約四歩分の歩幅は確保されている。額縁に納まった絵画を含む展示物の類には、値の付いている物とそうでない物があり、ここまではまあ日本の大会と同じだが、後で聞いた話によるとここで買い物をするには何か資格が要るらしい。ということは、下手に日本大会と同じノリで札に記入してたらどえらいことになってたと……?

 それはさておき、何気なくプログラムをめくっていくと気になるタイトルを発見した。
 『Sound&Spirit:Lord of the Rings Sneak Preview
……どうやら『ロード・オブ・ザ・リングに関する一般公開前の内覧』というものらしい。一ファンとしては見逃せないと意気込んで、行ってみたまではいいのだが……。
 早口。早口英語。話のどこが面白いのか? どころか、何を言っているのかすらわからない。時折笑いが起こる中、取り残される空しさに耐えきれず退場する。この場では紙もペンも辞書さえも通じない。通じる物があるとするなら、テープレコーダーぐらいだろう。

 ヒアリングの重要性を思い知らされて、次に向かったのはディーラーズルーム。そこはまさに桃源郷だった。テーブルの大部分は新旧揃い踏みの洋書やアメコミに彩られ、場所によっては凝った絵柄のTシャツを扱うところや模擬刀(?)を扱う店も。真剣に見回るつもりなら一日じゃまず足りない。ざっと見回して、やはりクレジットカードを使える場所が多いことだけを確認して、退出。
 そろそろ一時。
 交代の時間だ。

 説明は前もって聞いていたし、大まかなやり取りもその場で見ていたが、いざテーブルの前に立つとやはり緊張して憶えた手順がこんがらがる。レシートを渡し忘れかけて、周囲の方々にご迷惑をおかけしたことは言うまでもない。ただそうした中でも、気づかされることはある。
 親子連れ、お年寄り、体の不自由な人、コスチュームプレイヤー。などなど……。
 一般の市場とは雰囲気が違うものの、ここを訪れる客層は基本的に大人(日本で言うところの大きなお友達)だ。多少日本語をかじっている人もいて、そういう人に『あなたの日本語は私の英語より上手い』などと冗談めかして言ってみせると、これが意外と通じる。話そうとすれば聴いてくれて、言えば応えてくれるのだ。当たり前と言えば当たり前だが、そこにいなければ気づけなかったことだと思う。中には『Take it easy』と言ってくれる人もいて、そういう励ましを受けると無条件に嬉しくなる。
 ただ緊張のためか、礼などを言うときにとっさに敬礼のような仕草をしてしまう。白土さんに指摘されて気づいたが、確かにこれはよくない。とっさに挙げてしまった手を振る、頭の後ろに当ててお辞儀するなどしてなおすよう心がける。

 夕方近くになると、今度はビッドパーティーの準備となる。ホテルFairmontのエレベーターは、前日もそうだったがとても混む。18階に借りた部屋のうち、一つの間を楽屋にして、残る二つを会場に。
 飾り付けは、ほとんど役に立てない。「これをここに張って」「あれをそこに置いて」「何々を持ってきて」等はこなせても「これをこう見えるように置いて」といったコーディネイトを含む指示にだけは、満足な対応ができなかった。このパーティーに来る人たちのニーズをよく理解せず、イメージを固めていなかったことが最たる原因だ。

 まずは知ること。パーティーが本格化した中、そんなことを考えながら下働きをしていると、昨日会ったルリアンがやってきた。「お近づきの印に」ということでアメジストをもらったが、お返しできるものはというと、昨夜ホテルに戻った後、寝ずにしたためていた手紙――それも原稿用紙の裏を使った、稚拙な感謝状ぐらいなのだが――を思い切って手渡すと、すごく喜んでくれた。『宝物だ』とまで言われてしまった。
 彼女や、彼女の友人と過ごしている間にずいぶんと時間が経っていたことに気づく。催促が来たところでさすがに長すぎたと反省して「また明日」と告げて雑用に取りかかる。
 振る舞われた日本茶やスナック菓子は好評だった。どうしようか迷っている人の前で『うまい棒』を食べてみせると、それに倣って口に入れ、驚いた笑顔を向けてくる。
 さすが『うまい棒』。
 しかし、たこ焼き味はどう表現すればいいのだろう?


4日目(8月31日、土曜日)

 この日はまず、どうしてもしておかなければならないことがあった。
 率直に言うと、紛失した私のIDが見つかったのだ。昨晩のパーティーが終わったあと、手渡されたそれを見て喜んだまではいいのだが、だからといってキャッシュバック(再登録代金)が可能かどうかは別問題。そもそもが自己責任だ。「見つかったから金返せ」というのは身勝手なお願いだろう。仲間内で前例がない問題なだけに先輩方も唸ったが、まあ言うだけは言ってみようということで、私は八谷さんと共に受付に向かった。
 言ってみるものだ。
 担当者にはさすがに難しい顔をされてしまったが、それでも明るさを損なわず、マイナス$200された私のカードに、プラス$200してくれた。「ファン活動だったということだな」という八谷さんの科白に、ことの重大さに気づかされる。
 もし日本で同じことが起きたなら、同じ対処をしなければならない。
 ……自分は、前例になったわけだ。

 その後「日本2007」の受付作業を手伝った。
 受付が交代になってから、受付していた時の事を考えていると、頭に手拭いを巻いた親日派っぽいお兄ちゃんがやってきた。手にはパズルっぽい立方体を持っている。そう言えば、昨日も来たな、このにーちゃん。どうやら彼は日本語を勉強していたことがあるらしく、紙にカタカナを書くという技まで披露してくれた。今夜のパーティーに来るということなので、その時にまた会おうと言って、彼は去っていった。
 名をリチャードというらしい。父も同じ名で、つまり二世なのだそうだが、二世とは英語で何と言えばいいのだろう? セカンド? ジュニア?(どっちでも可らしい)

 その日の晩は、パーティーの前にマスカレード(仮装舞踏会)なるものが近隣の会場で行われた。
『Novice』『Journeyman』『Master』の3クラスに分かれていて、3分ぐらいの時間の中で、仮装したまま歌なり寸劇なりを披露するという、まさに『◎ちゃんの仮装大賞』以外の何物でもないのだが、一人が終わったあと、すぐに次の人と流れるように進んでいくため、ただでさえ言葉のわからない自分にとっては睡魔の宴のように思えてくる。見ると飯居はすでに寝ていた。それでも踏ん張りをきかせて起きていると、時折だが驚嘆させるものも見つかった。
 少年少女が妖精や『指輪物語』のフロドに扮する姿は愛らしく、まあこれは標準的な部類だと思うのだが、中にはヒゲのガラドリエル(指輪物語に登場するエルフの女王)の熱唱や、レディ・ヴァルキリーというタイトルでマクロスのヴァルキリーが登場したものもあり、この企画は別の意味で底知れない。
 しかしこの場での一番の目玉は、開始の前、幸運の神に選ばれた席に座り、そのために見事景品のトースターをゲットしてみせた町田さんの強運だろう。
 このことはきっと、日本人SFファンの中で末永く語り継がれる神話となる。

 ここで学んだ教訓としては、終わったらさっさと持ち場に戻るべし、という言葉があげられる。感想を言い合ったりしてのんびりとパーティー会場に向かおうとしてみると、そこにできていたのは大行列。みんなエレベーターの順番待ちだ。並んでいると、時折町田さんの持ったトースターを見かけた人が「あ、トースター!」と言って離れていく。持って帰る人にとっては幸なのか不幸なのか、何とも言い難い品ではあるのだが……。

 会場に着いた私は、まず入り口付近にいたリチャードと話をした。彼は『BRAWL』なるカードゲームを持っていて、どうやらこれをやろうと誘ってくれているらしいのだが、生憎その場ですぐに理解できるものでもなく、またやっている時間もなかったため、懸命に謝った。すると彼は自分のアドレスを書いた紙と、そのカードゲームを私にくれた。「次はいつ会えるかわからないけど勉強します」と告げて、私たちは別れた。

 次に待っていたのはルリアンだ。昨日のこともある。長くなってはいけない。「ごめん。私、忙しい。あまり時間とれない」と前もって告げておき、指定された時間分、私は彼女との会話を楽しんだ。明日、都合がつけば昼食を一緒にとると約束し、仕事に移った。
 まずはゴミの始末。ゴミの溢れた部屋ほど目の当てられないものもない、という事前に受けたアドバイスを参考に、あちこちのゴミ箱を楽屋に運んでは引き返す。距離としてはさしたるほどのものでもないのだが、溢れかえった人の中を「すいません!」と言いながらくぐり抜けていくのは、それなりに力を使う。乾いた空気も手伝って、すぐに喉がカラカラになり、何度も洗面所で水を飲む。それが一段落ついた頃には、品切れになった菓子の補充。それが済むと次は日本茶を配る手伝いやらちょっとした話し相手やらetc……。
 深夜の二時以降まで及んだが、何とも忙しく、しかしそれ以上に充実した夜だった。

 ……パーティー終了後、余ったお菓子をもらった。
 それだけで一週間は食うに困らないだけの量があった。


5日目(9月1日、日曜日)

 寝坊した。目覚ましに気づけないほどに眠りこけていたらしい。大慌てで同居人(?)の飯居を起こし、井上さんの部屋に向かう。

 この日も大半をブースで過ごす。サイン会が始まるときにはやたらと騒がしかった一角も、終わった後はそれなりに静かになる。バッジは大半の人の予想通り、ネコキャラが好評だった。やはりキャラものは強い。昨夜のパーティーなどでもアニメ好きがいたという話だし『宮崎駿』や『天地無用!』で反応する人も多々いたし。
 などと考えていると、急に声をかけられた。挨拶もそこそこに話を聞いていると、どうも「2007年のワールドコン開催地が横浜なら、日本ではなく横浜の名前を前に出すべきだろう」とか「スローガンは?」とかいろいろ言われたり聞かれたり。と言われても……どう応えるべきなのか? 開催地を横浜と決めたのは、それこそコンノゼに参加する直前の話だし『日本2007』の名はそれ以前からあったわけだし。後で思いついたことだが、そういったことを言えばよかったのだろうか? 増淵さんの助けも借りて、最終的に手拭いに記されたアドレスを伝えると、その人は「OK」と言って去っていった。

 今岡さんからもらった自由時間の後半全てをルリアンとの食事+会話に使い、最後にはアメリカンな別れの挨拶を交わし、ブースに戻った。
 あとになって気づいたことだが、その時の私はほとんど筆記用具を使っていなかった。

 夜にはヒューゴー賞の発表があった。これもまた英語。当然と言うのは恥以外の何物でもないのだが、言っていることのほぼ全てがわからない。よくわかったのはファングループ連合の方々が舞台に立ったときに話していた「日本のネビュラ賞=星雲賞はこちらのヒューゴー賞と同じものだ」の件ぐらいか。終了と同時に時計を見ると……まずい。集合の時間が過ぎている。
 私と飯居は急いでホテルに戻った。


最終日(9月2日、月曜日)

 ここを発つ。その日の朝になって、ふと気づいたことがあった。
 昨夜預かったトランクのキーを受け取ってない。帰国後すぐに郵送を頼めるよう、伝票は渡されていたのだが、万が一、チェックの時に開けろと言われたら……?
 携帯にTELしても応答無し。泊まっているホテルが違うため、電話番号もすぐにはわからない。幸い、集合までにはまだかなりの余裕がある。急いでキーをもらいに行った。

 帰りの飛行機は実によく眠れた。
 でも時差ボケになってしまった。


そして、現在

 ルリアンとはメールでやり取りをするようになりました。まだ本格的な会話に入る段階ではありませんが、以後も続けていけそうです。
 近いうちにリチャードとの交流も試みます。


@今後の課題@

  1. 英語力強化(特にヒアリング)
  2. 技能修得(資格というわけではなく、次回参加するときに役立てる技を身につける)
  3. まっとうな役を担える漢になる



 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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